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ドック、プレシジョンメディシン外来を実施。

品川駅港南口 直結徒歩5分 / 品川インターシティB棟 2階

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検査でわかること 検査でわかること

検査でわかること

健康診断を受けた後は、検査結果をよく読みましょう。異常値のあった検査項目について調べ次回の健診に向けて生活習慣を改善しましょう。

身体測定

標準体重 大人用
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
BMI Body Mass Index(ボディマス インデックス)の略で肥満の程度を表す体格指数です。BMIは「あなたの肥満度」を表している数字です。BMIが22のとき、もっとも病気になりにくいと言われています。
BMI= 体重kg ÷ (身長m)2
腹囲 基準値を超えると内臓脂肪型肥満のリスクありと診断されます。
基準値 男性:85㎝未満 女性:90㎝未満
体脂肪率 体重に占める脂肪重量の割合のことです。

 

肥満を改善するためのAction Plan!

  1. できるだけ車を使わないようにしたり、家事などで日頃からこまめに動く
  2. 1日3食、なるべく決まった時間にゆっくりよくかんで食べる
  3. 習慣的に使っているサラダのドレッシングやマヨネーズ、パンにつけるバターやマーガリン、コーヒーの砂糖やクリームを、まずは半分に減らす。
  4. 清涼飲料や甘いお菓子、菓子パン類、果物の食べ過ぎにも注意する。
  5. ラーメン+ライス、おにぎり+菓子パンなど、主食の重ね食いをやめる。

血圧

心臓から血液を全身に送り出す時に血管の壁に加わる圧力を言います。
収縮期血圧:心臓がギュッと縮んで血液を送り出すときの圧力
拡張期血圧:心臓が元に戻った時の圧力(血管の弾力性)

 高血圧治療ガイドライン 至適血圧:心臓や脳梗塞にもっともなりにくい血圧の値です。
正常血圧:「至適血圧」と「正常高値」の間の血圧です。
正常高値:正常範囲ですが、高血圧に移行しやすい傾向です。
Ⅰ度高血圧:軽度の高血圧です。
Ⅱ度高血圧:中等度の高血圧です。
Ⅲ度高血圧:重度の高血圧です。

 

自分の血圧が正常値の範囲だと、つい安心しがちです。しかし、実際には、正常高値や正常値のレベルでも、脳卒中や心筋梗塞などを起こす例は少なくありません。

病気の発症率との関係をみても、例えば脳卒中の発症率がもっとも低いのは、ガイドラインでいうと至適血圧(収縮期血圧<120かつ拡張期血圧<80)のレベルです。 そのため最近は、「血圧はできるだけ低めにコントロールするほうがいい」とされています。

近年のさまざまな調査・研究から、血圧が高くなるほど脳卒中のリスクも高まることが明確になってきています。
血圧が低めの人(収縮期血圧<120、拡張期血圧<80)のリスクを1とすると、

正常高値の人(130~139、85~89)で約1.7倍、
I度~II度の高血圧の人(140~159、90~99)で約3.3倍、
III度の高血圧の人(≧180、≧110)は約8.5倍と、
血圧水準が高くなるにつれてリスクも急上昇します。

 

高血圧の原因

食塩の摂りすぎ、加齢による血管の動脈硬化、ストレス、過労、運動不足、肥満、遺伝的要因などにより高血圧となる【一次性高血圧】、腎臓病やホルモン異常などによる影響で高血圧となる【二次性高血圧】に分けられます。二次性高血圧は、原因となる病気が治ると、高血圧も改善します。高血圧の原因を知るためにも、高血圧の方は医療機関の受診をお勧めします。

 

低血圧の原因

不整脈など心臓の異常、利尿剤など薬の影響、糖尿病などにより低血圧となります。めまい、失神などの症状がある場合は医療機関の受診をお勧めしま

 

自宅での正しい血圧の測り方

正しい血圧の測定をするためには、毎日決まった時間に行うようにしましょう。

血圧を測定時テーブルなどの上に乗せて腕が心臓と同じ高さになるように測定すると正しく測定できます。必ずイスに座ってリラックスして2~3分後に測定しましょう。測定する腕は右手で測定するのが原則です。

毎日、同じ時間に測定することで血圧の数値の変化がわかりやすくなります。 朝と夜、2回測定するとよいです。朝は起床後1時間以内・排尿後・朝食前・服薬前。夜は就寝前に測り、入浴や飲酒の直後は避けましょう。 *イスに座ってから1.2分間安静状態を保ってから測定すると正確な数値が測定できます。

測定した血圧数値をノートなどに記録して残しておくと、平均値や小さな変化にも気づきやすいので是非記録をとっておきましょう。

眼科系検査

視力 裸眼もしくは使用中の眼鏡やコンタクトレンズで視力を測定します。
眼圧 空気を眼に吹き付けて、眼圧(眼球の硬さ)を測定します。視機能の指標となる重要な検査です。
高いと高眼圧症や緑内障などが疑われます。
眼底写真検査 眼底カメラを用いて、眼の奥の網膜中心部を撮影します。緑内障の早期発見や黄班部の異常、高血圧や糖尿病合併症の発見などに有用な検査です。

主な所見

動脈硬化性変化
高血圧性変化
眼底検査では網膜血管の状態を、Scheie(シェイエ)分類とKeith-Wagener分類を用いて判定します。Sは動脈硬化性変化、Hは高血圧性変化、KWは網膜血管病変化を表しており、0は正常、1度(軽度)~4度(重度)までの判定基準をもとに判定します。
糖尿病性網膜症 糖尿病の慢性合併症のひとつで、中途失明の原因として多いのが糖尿病性網膜症です。網膜には栄養を運ぶ多くの血管があり、長年高血糖の状態が続くと、網膜の血管が壊れやすくなったり、動脈瘤ができて血管が破れたりします。また血栓のつまった所から異常な新しい血管(新生血管)が出来ることがあります。この血管は、急いで作ったためにとても壊れやすく、些細なことで出血したりします。悪化すると失明します。
視神経乳頭陥凹拡大(ししんけいにゅうとうかんおうかくだい)


網膜神経線維層欠損
(もうまくしんけいせんいそうけっそん)

この所見は、緑内障等、視神経の疾患を疑う所見です。眼科での眼底検査や視野検査、OCT検査等を行うことが望まれます。また、精密検査後、問題ないと言われた場合でも時経的な変化がでることがありますので、定期的な検査を受けることをお勧めします。
透光体混濁 目の中にある角膜や水晶体など、光が通過する部位が混濁することを中間透光体混濁といいます。原因としては白内障や角膜混濁などがあり、眼底の写真が不鮮明になります。視力がおちたり、見えにくいこともあります。眼科で原因を見つけることをお勧めします。
ドルーゼ(ドルーゼン) 網膜下に認められる白色あるいは黄白色の斑点のことをさします。網膜の視細胞が産生する老廃物で、加齢により老廃物を上手く処理できなくなってくると起こります。ドルーゼを放置すると加齢黄斑変性症となります。ドルーゼが見つかったら早めに精密検査を受けることをお勧めします。
コーヌス 視神経乳頭の耳側(耳側コーヌス)や周囲に見られる(輪状コーヌス)網脈絡膜萎縮巣や欠損のことで、多くは近視の方にみられる形態的な所見です。先天異常で下方にみられる(下方コーヌス)こともあります。いずれも活動的な病的所見ではなく治療の対象ではありません。コーヌスに合併する視神経病変が疑われる場合には、判定にてお知らせします。

 

『要受診』『要精密検査』と診断された方へ

散瞳検査散瞳検査を実施します。
強制的に瞳を大きく広げる目薬をつけ眼の奥の状態を詳しく調べる検査です。

まず目薬をつけ、効果が現れるまで時間(20-30分)がかかります。眼底や水晶体の隅々まで検査することができます。 眼底検査は散瞳しない状態でもできますが、範囲が狭く眼の中の病気を早い段階で発見するためには散瞳検査が必要になります。

 

目薬の効果

大きくなった瞳から光がたくさん入ってくるのでまぶしさを強く感じます。
ピントが合わせにくくなり、近くがかすんで見えます、一般に効果は3時間から4時間続きますが、時間とともに必ず元に戻ります。

 
散瞳検査後は数時間の間、車の運転や精密機器の操作、PC操作は出来ません。
散瞳検査後の注意

散瞳検査をすると見え方が変わるため、車やバイクの運転はご遠慮ください。 車やバイクでのご来院はお控えください。長時間の運転や大切な用事のある方は検査時にお申し出ください。

聴力検査

低音(1000Hz)と高音(4000Hz)を聞き取れるかどうかを調べます。
1000Hzは人の話し声程度、4000Hzは電話のベル程度の高さの音です。
一般的に、年をとるとともに高音から聞こえにくくなっていきます。日常生活に支障が出る場合は、耳鼻科医の診察を受けることをおすすめします。

心電図検査

心臓を流れる電気を体表面から記録することで、電気の流れに異常が起きていないかを調べる検査です。心筋梗塞、狭心症、不整脈などの診断には欠かせない検査です。動悸や息切れ、胸部圧迫感などの自覚症状のある場合は、医師に相談しましょう。

安静心電図検査で分かること  安静心電図

主な所見

T波 心室が収縮からもとに戻る
P波 心房の収縮(興奮)
PQ時間 心房から心室に興奮が伝わる時間
QRS群 心室の収縮(興奮)
ST 心室の興奮の終わり
軸偏位 心臓を収縮させるための刺激が伝わる方向を「電気軸」といいます。この刺激が伝わる方向が、通常より右に傾いている状態を右軸偏位、左に傾いている状態を左軸偏位といいます。ほとんど病的な意義はありません。心肥大、脚ブロックなどで程度が強くなります。
期外収縮 通常、心臓は「洞結節」からの規則的な刺激によって収縮しています。この刺激が洞結節以外の場所、心房で起こるものを上室性期外収縮、心室で起こるものを心室性期外収縮といいます。明らかな心疾患がない場合が多く、健康な人にも見られ、自覚症状がなければ原則として心配いりませんが、多発する場合には検査が必要なことがあります。
洞性不整脈
洞性除脈
洞性頻脈
洞結節からの刺激の発生が、呼吸などの影響で不規則になることを洞性不整脈といいます。この刺激の頻度が少なくなり、心拍が50回/分以下のものを洞性除脈、100回/分以上のものを洞性頻脈といいます。いずれの場合も、基礎疾患や自覚症状がなければ心配いりません。
右脚ブロック 刺激が伝わる経路である右脚への電気刺激が途絶えていることですが、右脚の範囲には他の経路を通って伝わります。心機能には影響ありません。原因がはっきりしないことが多く、病的な意義はほとんどありません。
房室ブロック 心房から心室へ電気刺激が伝わる時間が遅れてる状態をⅠ度房室ブロック(PR延長)、時々途絶える状態をⅡ度、完全にとだえる状態をⅢ度といいます。Ⅰ度は経過を見るだけでよいですが、Ⅱ、Ⅲ度の場合は治療が必要になることがあります。
高電位
低電位
QRS波の振幅が大きいことを高電位、小さいことを低電位といいます。どちらも病的な意義がないことが多く、体格や心臓以外の疾患が原因となる場合もあります。
左室肥大 心筋が厚くなったり、左心室の容積が大きくなったりすることで、ST-Tに変化が認められます。高血圧や弁膜症などにより引き起こされます。
低平T波
陰性T波
ST-T異常
虚血性疾患などによって心筋に障害がおこり、負荷がかかっている状態を示します。
低平T波・陰性T波:T波が通常よりも平坦、基線より下向き(陰性)になること
ST-T異常:ST部分が基線より上昇したり、下降したりすること
これらは冠動脈硬化により虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)、高血圧、弁膜症などで認められます。低平T波などは健康な人でも見られることがあります。自覚症状や他の検査結果、前回の心電図結果などと比較して総合的に判断することが必要です。

 

心臓病を防ぐためのAction Plan!

  1. 減煙では効果なし、禁煙をしましょう
  2. 食塩、アルコールの摂りすぎに注意し、血圧管理を心がける
  3. 動物性脂質(コレステロール)の摂りすぎに注意し、脂質異常症を予防する
  4. ウォーキングなどの有酸素運動を継続させる
  5. ストレスをためない生活を心がける

呼吸器系検査

肺 胸部レントゲン検査で分かること 所見の説明

胸部X線 肺や縦隔の異常を調べる検査です。

主な所見

陳旧性陰影 過去に罹った肺炎や結核などの炎症の痕跡です。
石灰化陰影 過去の肺炎の炎症などが治癒した場所に、カルシウム(石灰)が沈着した状態です。
胸膜肥厚 過去の肺の炎症が治癒した際などに、肺の胸膜が厚くなった状態です。
ブラ
肺のう胞
肺胞が破壊、拡張、癒合して袋状になった状態です。大きさによっては自然気胸を起こす事もあるため、経過観察が必要な場合もあります。
心拡大 胸部の横幅に対して、心臓の横幅の割合が50%を超えている状態です。年齢や体格にもよりますが、心不全の徴候であることもあります。
側弯症 脊柱が左右にねじ曲がった状態です。
喀痰検査 痰を採取し、痰の中に含まれる細胞を顕微鏡で観察して、がん細胞の有無を調べます。
肺機能検査 肺の換気能力がどのくらいあるか調べる検査で、呼吸器の働きを調べるための大切な検査です。

肺活量 息をできるだけ大きく吸って、できるだけ吐き出した量のことです。
予測肺活量 性別、年齢、身長から予測される肺活量のことです。
%肺活量 実際の肺活量の予測肺活量に対する割合です。
1秒率 吐き出した息の総量に対する、1秒量(最初の1秒間に吐き出した量)の割合です。
%1秒量 COPD(慢性閉塞性肺疾患)の病気分類等の指標で、性別・身長・年齢から計算される予測1秒量に対する実測1秒量の割合です。
基準値:80%以上(ただし、1秒率が70%以上の場合)

消化器系検査

食道や胃、十二指腸の異常を調べる検査です。バリウムを用いて検査を行います。

胃部レントゲン検査で分かること

主な所見

ポリープ 胃の内腔に突出した隆起性病変です。大きさや形状によっては精密検査を必要とします。
憩室(けいしつ) 胃壁の一部が袋状に外側に飛び出した状態です。食道や十二指腸にも見られますが、ほとんどの場合問題はありません。
潰瘍瘢痕
(かいようはんこん)
胃や十二指腸の潰瘍の瘢痕です。粘膜が引きつれ変形を起こした状態です。形状によっては精密検査を必要とします。
十二指腸球部変形 十二指腸潰瘍が治癒した痕跡です。十二指腸球部がクローバー型などに変形します。
胃角変形 胃の胃角と呼ばれる部分が短縮、開大、直線化などに変形した状態です。多くの場合、精密検査を必要とします。

 

胃・十二指腸潰瘍を改善するためのAction Plan!

  1. ストレスの原因を見つけて、自分なりの解消法を身につける
  2. 塩辛いものや香辛料、カフェイン、炭水飲料などは胃の粘膜を刺激するため、ほどほどにする
  3. 1日3食規則正しく、1口30回を目標に、よく噛んで食べる
  4. たばこを吸うと血流が悪くなり胃の粘膜を守る力が低下するため、禁煙を心がける
  5. 1日にたまった疲労やストレスを解消するため十分な睡眠をとる

腹部超音波検査

体の表面にプローブをあてて体内に超音波を発信し、その反射を利用して体の中を画像化する検査です。肝臓、胆嚢、腎臓、膵臓、脾臓などの病変の有無を調べます

主な所見

脂肪肝 脂肪が溜まった肝細胞が増えた状態です。過食、多飲などが原因となります。また、糖尿病にしばしば合併します。アルコールに起因しない肝細胞でも、数パーセントは肝硬変に進展する可能性があります。
肝血管腫 皮膚に見られる「あざ」と同様に、血管が増殖してできた腫瘍です。大きさや形によっては精密検査が必要なこともあります。変化がないか定期的な検査で経過観察を受けてください。
のう胞 肝臓、腎臓、膵臓、脾臓などにできた袋状組織で、中には液体成分が含まれます。無症状で基本的には心配ないものですが、のう胞の壁や内部の状態により精密検査が必要になることがあります。
胆のうポリープ 胆のう内にできる突起物がポリープです。多くがコレステロールポリープです。大きさが10㎜を超えると詳しい検査が必要になることがあります。
胆のう結石 胆汁中に含まれるコレステロールやビリルビンなどの成分で石が形成されます。無症状のことが多く、症状がなければ経過を見てください。
胆のう腺筋腫症 胆のうの壁が厚くなる良性の疾患です。胆のう結石を合併することがあります。原因は不明ですが、症状がなければ経過を見てください。
腎結石 腎臓の内部にできた結石のことです。結石が腎臓から尿管に移動し、尿の通過障害を起こすと、血尿や激しい痛みがおこります。痛みがなく、腎機能に障害がなければ問題ありません。
副脾 脾臓の隣に存在する小さな脾臓組織で、異常なものではありません。
描出不良
消化管ガス
臓器の描出が不十分という意味で、肥満や痩せ、手術後の変化などで臓器の描出が不良になることがあります。経過観察あるいは再検査と判定します。

血液検査

一般血液

赤血球数
(RBC)
赤血球およびその中に含まれるヘモグロビンが減少すると貧血がひどくなり、めまい、耳鳴り、息切れ、立ちくらみ、疲れやすい、だるいなどの症状が出てきます。
血色素量
(ヘモグロビン)
赤血球の赤い色素がヘモグロビンで、酸素の運搬役です。
ヘマトクリット 一定量の血液中に含まれる赤血球の容積の割合を表しています。貧血や多血症の分類と診断に使用します。
MCV 赤血球の容積の平均値を表し、赤血球の大小を判定できます。
MCH 一個の赤血球に含まれる血色素(ヘモグロビン)の平均値を表します。
MCHC 一定の赤血球の容積に対する血色素(ヘモグロビン)量の割合を表したものです。
白血球 体外から病原体などが侵入して炎症を起こすと、血液中に増加し、異物を攻撃する働きをします。白血球数の増減を調べることで炎症の程度が測定できます。ストレスや過度の運動で一時的に増えることもあります。
血液像 白血球は、好中球、好酸球、好塩基球、単球、リンパ球の5種類に分けられ、それぞれの白血球は異なる機能を持ち、病気によって増減します。
血小板 血液中に含まれる細胞のひとつで、出血時に固まり、出血を止める働きをします。数が少なくなると出血しやすくなり、増えると血栓ができやすくなります。

 

貧血を解消するためのAction Plan!

  1. インスタント食品を控え、栄養バランスのとれた食事をする
  2. 良質のたんぱく質、鉄分を含む食品をとる
  3. 1日3食きちんと食べ、無理なダイエットをしない
  4. 造血作用や鉄分の吸収効果を高めるビタミンB12、ビタミンCを多く含む食品をとる
  5. コーヒーや緑茶に含まれるタンニンは鉄の吸収を悪くするため、食前・食後は控える

 

貧血解消に効果的な食材

鉄分:豚レバー、ひじき、ほうれん草、あさり、いわし、鶏卵など
良質なたんぱく質:鶏卵、鶏肉、納豆、牛乳、チーズ、まぐろなど
葉酸:レバー、卵黄、緑黄色野菜など
ビタミンB12:レバー、肉、貝類、粉乳など
ビタミンC:緑黄色野菜、果物、いも類など

 

肝機能

GOT(AST)
GPT(ALT)
肝臓、心臓、骨格筋などに多く含まれている酵素で、これらの臓器の障害で血液中に漏れ、高値となります。
主に肝炎、肝硬変、肝ガンなどの肝障害を知る手がかりとなりますが、心筋梗塞、筋肉疾患でも高値を示します。
γ-GTP 腎臓、膵臓、肝臓などに多く含まれる酵素で、主にアルコール性肝障害のほか、閉塞性黄疸、肝ガン、慢性活動性肝疾患でも上昇します。アルコール常飲者では高値を示すのが特徴です。
総蛋白 血清中の蛋白は、細胞の生命現象に必要な物質を運搬する役目や、それ自身が機能を営んでいるものもあります。このため、あらゆる組織の変病が蛋白の変動として反映してきます。
アルブミン 肝臓で生成され、栄養不足の鋭敏な指標となります。ネフローゼ症候群や肝実質障害で減少し、急性脱水症では増加します。
T-Bll(総ビリルビン)
D-Bll(直接ビリルビン)
急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、胆のう炎、胆石症などで増加し、肝機能障害の代表的な症状である黄疸などの主な指標となります。
ALP(アルカリ性ホスファターセ) 肝臓で作られる酵素の一種です。正常値よりも高いときは胆石の疑いがあり、黄疸の症状が伴っていれば、閉塞性黄疸が疑われます。
LDH(乳酸脱水素酸素) 肝臓、心臓、骨格筋、腎臓に多く含まれる酵素で、これらの臓器の障害で高値となります。
LAP(ロイシンアミノペプチダーゼ) 肝臓、膵臓、腎臓に多く含まれる酵素で、肝炎、肝硬変、肝ガン、胆道疾患(ガン、結石、炎症など)、膵炎などで高値を示します。
TTT、ZTT 血液中のアルブミンとグロブリン量を反映します。急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変などで上昇しますが、肝臓以外の炎症疾患でも上昇します。
CPK(CK) 心筋や骨格筋の組織・細胞の障害を見る酵素です。
ChE(コリンエステラーゼ) 肝臓で合成される酵素で、肝臓の蛋白質合成能を反映しています。肝炎や肝硬変、低栄養状態や貧血などで低下しますが、肥満や脂肪肝では上昇することがあります。
血清鉄 血液中に含まれる鉄分を表します。鉄欠乏性貧血の診断に有用です。

 

肝機能障害を解消するためのAction Plan!

  1. 適度な飲酒量を守り、休肝日を作る
  2. 運動習慣を身につけ、肥満を予防・解消する
  3. 肝臓の機能回復に不可欠な、良質なたんぱく質をとる
  4. 野菜・海藻・果物でビタミン、ミネラルを十分にとる

 

脂肪肝の方は・・

脂っこいものを減らし、野菜中心の食生活を心がける
飲んだ後のラーメン、お茶漬けはカロリーや塩分の取りすぎにつながるため避ける

 

肝炎ウイルス

HA抗体 A型肝炎ウイルスの感染の有無を調べます。
HBs抗原
(B型肝炎ウイルス抗原)
ウイルスに感染すると、ウイルスの核の周りがたんぱく質で覆われます。その部分がHBs抗原と呼ばれ、血液中に存在するとB型肝炎ウイルスに感染している可能性が高くなります。
HBs抗体
(B型肝炎ウイルス抗体)
B型肝炎ウイルスに過去にかかったことがあるかを調べる検査です。HBs抗原に対して免疫が出来た抗体の事です。
HCV抗体
(C型肝炎ウイルス抗体)
C型肝炎ウイルスの感染の有無を調べます。

 

脂質代謝

総コレステロール コレステロールは、血液中の脂質の一つで、細胞膜やホルモンを作る材料として大切な役割をしています。コレステロールの8割は肝臓で合成され、残り2割は食物中から摂取されます。総コレステロールは血液中のすべてのコレステロールを測定したもので、高値の場合は、動脈硬化の原因となり脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなると言われています。
HDLコレステロール 血管壁に付着したコレステロールを取り除き、肝臓に運び去る働きがあり善玉コレステロールとも言われています。少ないと動脈硬化を進め、喫煙や運動不足、肥満で減少すると言われています。
LDLレステロール 血管壁などの組織にコレステロールを運ぶため、動脈硬化との関係が最も深く、悪玉コレステロールとも言われています。多いと動脈硬化を進めます。
中性脂肪 食物として摂る脂質、炭水化物のほとんどが中性脂肪で、エネルギー源として使われます。多すぎると脂肪肝や動脈硬化を進め、余分なものは内臓や皮下の脂肪として蓄えられます。

 

脂質異常症を解消するためのAction Plan!

  1. ウォーキングなどの有酸素運動を、毎日少しずつでも続ける
  2. 肉、卵、生クリーム、油脂類を多く使うのを避ける
  3. 油を使わない「ゆでる、煮る、蒸す」料理を活用する
  4. 青背の魚(イワシやサバ)や大豆製品を中心に食べる
  5. 食物繊維を多く含む食材(野菜、きのこ類、海藻)を積極的に食べる

 

糖代謝

血糖 人間の体に必要なインスリンというホルモンが不足し、血液中のブドウ糖(血糖)が高くなると、糖尿病になります。
HbA1c 過去前後2ヶ月間の血糖値の平均を表し、食事や飲酒などの影響を受けることなく糖尿病の程度を調べることができます。糖尿病患者の過去における状態をも反映することから、現在では糖尿病の検査として広く行われています。

 

糖尿病を解消するためのAction Plan!

  1. 肥満を解消し、適正体重を維持する
  2. ビタミン、ミネラルを豊富に含む野菜を意識してとり、バランスのとれた食事を心がける
  3. ウォーキングなどの適度な運動を習慣づける
  4. ストレスも糖尿病の誘因。ストレスをためないようにする
  5. 定期的に健診を受け、血糖値のコントロールをする

 

膵機能・腎機能・電解質

血清アミラーゼ 膵臓や唾液腺から分泌される消化酵素で糖類を分解します。主として膵臓に異常があると値が増加しますが、飲酒、肥満や唾液腺の炎症によっても変動します。
尿素窒素 蛋白質の代謝物質で腎臓から尿中に排泄されます。腎機能が低下すると、血液中に尿素窒素の濃度が高くなります。また、蛋白質をたくさん摂った時や、軽い脱水の時にも高値になることがあります。
クレアチニン 腎臓から尿中に排泄される物質で腎機能障害により上昇します。
eGFR 腎臓の糸球体で1分間に作られる尿の量で、腎機能の指標のひとつです。血液中のクレアチニン濃度と年齢から推算し、慢性腎臓病(CKD)の重症度判定に用いられます。
尿酸 細胞が分解された後にできる老廃物で、尿中に排泄されますが、腎機能が低下したり、プリン体を多く含む食品をとり過ぎたりすると、血液中の濃度が高くなり、高尿酸血症と診断されます。この状態が続くと尿酸の結晶が足の親指や関節にたまり、痛風発作を引き起こします。
Na, K, Cl, Ca, P 電解質は、水分調整や神経刺激の伝達、血液凝固、筋肉の収縮など体に大切なさまざまな役割をしています。電解質濃度を測定して、そのバランスの乱れから腎臓病などを発見する検査です。

 

痛風を解消するためのAction Plan!

  1. プリン体の多い食品は控えめにする
  2. 水分をたくさんとり、尿量を増やして尿酸の排泄を促す
  3. 肥満を予防、解消する
  4. 野菜や海藻類を十分にとる
  5. アルコール(特にビール)は控えめにする

 

免疫・血清

CRP 急性の炎症や感染、悪性疾患などの組織の破壊で血液中に増える蛋白質です。
RF 関節リウマチ等、膠原病の診断に役立ちます。
ASO リウマチ熱や急性糸球体腎炎などの原因となる溶連菌の感染を確認するための検査です。
TPHA
RPR
梅毒に感染しているかどうかを調べる検査です。TPHAは梅毒に一度かかると常に陽性を示します。

 

甲状腺

TSH
FT3
FT4
併せて調べることで、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)や甲状腺機能低下症(橋本病)などの診断に有用です。

 

腫瘍マーカー

CEA 消化管の悪性腫瘍を中心に、もっとも汎用的に用いられます。
AFP 胎児肝細胞由来の蛋白質で肝細胞がんで上昇します。肝炎や肝硬変でも軽度~中度に上昇します。
PSA 前立腺がん患者で著明に増加し、また病勢をよく反映して変動します。
CA19-9 膵がん、胆道がんをはじめとする各種消化器がんで上昇します。
PIVKA 肝細胞がんに特異性の高い検査です。
CA15-3 乳がんで上昇します。
BCA225 乳がんの診断に有用です。
CA125 卵巣がん、子宮がん等の診断に有用です。
SCC抗原 子宮頸部、肺、食道、頭頚部、尿路・性器、皮膚などの各扁平上皮がんで高値となります。
CA72-4 消化器がんあるいは卵巣がんで上昇します。
CYFRA 肺の扁平上皮がん及び腺がんに有用です。
ProGRP 肺小細胞がんをはじめとするその他の肺がんに特異的な検査です。
抗p53抗体 食道がん、大腸がん、乳がんなどの診断に有用です。
エラスターゼⅠ 膵臓がんなどの膵臓疾患の診断に有用です。

尿検査

蛋白 通常、尿に蛋白は現れませんが、腎臓に異常がある場合、尿に漏れ出てくることがあります。発熱や疲労により、一時的に陽性になることもあります。腎疾患の最も大事な指標のひとつです。
糖尿病の発見に役立ちます。陽性であれば、糖尿病が疑われますが、腎性糖尿でも陽性になることがあります。
潜血 尿中に血液が含まれているかどうかを調べる検査です。腎臓や尿管、尿道、膀胱などの異常を調べる際に行われます。
ウロビリノーゲン 肝臓、胆嚢、胆道系に障害があると、尿中のウロビリノーゲンが異常となります。
PH 尿のPHは通常、弱酸性を示しますが、食物や疾患によって酸性やアルカリ性に傾くことがあります。
比重 尿の中に尿素や窒素などの老廃物がどの程度含まれているかを調べます。水分摂取や発汗の量によっても変動します。
ビリルビン 黄疸を伴う肝・胆管疾患で異常値となります。
ケトン体 ケトン体は体が脂肪を分解するときにできます。空腹時、コントロールされていない糖尿病、ときには飲酒により酔ったときにも尿にケトン体が出ます。
亜硝酸塩 大腸菌などある種の細菌が尿中に存在する亜硝酸塩を還元する機能を利用して、尿中に細菌が存在するかを調べる検査です。
白血球反応 膀胱炎、尿道炎などの細菌感染症など、種々の炎症で増加します。
沈渣 尿中の固形物を顕微鏡で調べ、赤血球・白血球・上皮細胞・円柱・細菌などを数えます。尿路のどこかに出血があれば赤血球が多く、感染が起こっていれば白血球が多く見られます。また、尿蛋白の固まりでできた円柱などは腎臓の病気の発見に役立ちます。

便検査

便潜血 便に血液が含まれていないかを調べるもので、消化管からの出血の有無を確認します。目に見えない微量の出血を科学的に検出することが可能で、大腸がんの早期発見に有効です。
虫卵 便中に寄生している寄生虫の有無を確認します。

婦人科検査

乳腺超音波検査 乳房に超音波をあてて、乳房内の異常を調べる検査です。手でふれることが難しい小さなしこりを発見することができます。

主な所見

乳腺症 性ホルモンのバランスによって引き起こされます。乳腺疾患の中でも頻度が高く、30歳代~閉経期に起こりやすく、痛みを伴うことが多い疾患です。多くの場合、両側に生じます。乳腺がしこり上に硬く触れ、視触診だけでは判断が難しいため、画像検査をおすすめします。
乳腺のう胞 乳腺症の症状の一つで、乳腺内に液体がたまったふくろが出来た状態です。大きいものは触診でしこり状に触れる場合もあります。良性のものですので、心配ありません。
繊維腺腫 若い女性にもっとも多く見られる良性腫瘍で、触診でコリコリ動くしこりとして触れます。大きさや形などの変化がないかを経過観察する必要があります。
細胞診検査 子宮膣部や頸管内膜の細胞を綿棒でこすって採取し、顕微鏡で細胞を調べます。子宮頸がんおよび、子宮頸がんに至る病変(異形成、前がん病変)の有無がわかります。

主な所見

NILM(Ⅰ・Ⅱ) 陰性 定期検診を受けてください。
ASC-US(Ⅱ・Ⅲa) 軽度の異型扁平上皮細胞 3または6ヵ月後に再検査が必要です。
LSIL(Ⅲa) 軽度の扁平上皮内病変 精密検査が必要です。
ASC-H(Ⅲa・Ⅲb) 高度の異型扁平上皮細胞
HSIL(Ⅲa・Ⅲb・Ⅳ) 高度扁平上皮内病変
SCC(Ⅴ) 扁平上皮癌
AGC(Ⅲ) 異型腺細胞
AIS(Ⅳ) 上皮内腺癌
Adenocarcinoma(Ⅴ) 腺癌
Other malignacy neoplasia(Ⅴ) その他の悪性腫瘍