保険会社に請求できる?プレシジョンメディシンと先進医療の関係
2025/10/01
プレシジョンメディシン
最近「プレシジョンメディシンは、保険会社に先進医療として請求できますか?」というお問い合わせをいただくことが増えています。
ここで大切なポイントは、「プレシジョンメディシン=国に認可された先進医療」ではない、ということです。
先進医療とは?
厚生労働省が定める「先進医療」とは、国が一定の基準を満たした医療技術を評価・承認し、将来的に保険適用を目指すものです。
承認を受けた施設でのみ実施でき、対象技術は毎年更新されます。患者さんが先進医療を受ける場合は、公的医療保険と併用できる点が特徴です。
プレシジョンメディシンは?
一方で、私たちが行っているプレシジョンメディシン(がん遺伝子パネル検査や、検査結果に基づいた分子標的薬の自由診療など)は、現時点では国の「先進医療」には含まれていません。
つまり、先進医療特約などを利用して保険会社に請求しても、対象外となるのが一般的です。
なぜ誤解が生まれるのか?
「最新の医療=先進医療」というイメージから、プレシジョンメディシンも同じだと思われる方が多いようです。
しかし実際には、「最先端」ではあっても「先進医療(国が認めた制度上の区分)」とは別物です。
まとめ
先進医療:国が承認した特定の医療技術
プレシジョンメディシン:個別化治療を目指す最先端の医療だが、現時点では自由診療扱い
保険会社への請求を検討される場合は、「プレシジョンメディシンは先進医療には該当しない」という点を、ぜひご留意ください。