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がんとともに生きる心に

―不安や恐怖を和らげる マインドフルネスのすすめ―

がんの告知を受けたとき、あるいは治療が始まったとき。
多くの方が、「これからどうなるのだろう」
「本当に治るのだろうか」
そんな不安や恐怖に心を揺らされます。
こうした感情は、決して弱さではありません。
それだけ病気に真剣に向き合っている証です。
けれども、その気持ちをずっと抱え続けていると、心も体も疲れてしまいます。
そんなとき、少しだけ心に休憩を与えてくれる方法があります。
それが、「マインドフルネス」という考え方です。

🍃マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは、「今この瞬間の心と体に意識を向けること」。
将来への不安や、過去の後悔からいったん離れて、今ここに意識を戻す小さな習慣です。
宗教的なものではなく、医療や心理の分野でも効果が認められており、実際にがん患者さんを対象とした複数の研究(例:Carlson et al, 2004)でも報告されています。

効果:
• 不安や抑うつの軽減
• 睡眠の質の向上
• 痛みの感じ方の緩和

毎日少しずつ心を整えることで、治療と向き合う力が育まれていくのです。

🧘‍♀️今日からできるマインドフルネス呼吸法

ベッドの上でも、椅子に座っても大丈夫。
今この瞬間から、あなたにもできる呼吸の練習をご紹介します。

1. できるだけ楽な姿勢で座るか横になります。
2. 目を閉じて、自分の呼吸に意識を向けてみましょう。
3. 「吸っている」「吐いている」と心の中で静かにつぶやいてもOKです。
4. 不安な考えが浮かんできたら、「あ、不安を感じているな」とやさしく気づき、また呼吸に戻ります。

ほんの1分でも構いません。
呼吸という“今ここ”の感覚に意識を向けるだけで、
心の波が少しだけ穏やかになるかもしれません。

💬「不安があるままでも、大丈夫」という心を育てる

マインドフルネスは、不安やつらさを消すものではありません。
むしろ、「不安があっても、私は私でいられる」――
そんな心の土台を育てることを目的としています。
治療の合間や、眠れない夜。
気持ちがゆらぐ日や、涙があふれそうな瞬間にも。
深呼吸をひとつ。静かな時間を少し。
そんな“心の手当て”が、あなたの毎日をそっと支えてくれるかもしれません。

☘️「今日できた」それだけで十分です

うまくできなくても大丈夫。
雑念が出てきたり、気が散ったりしても、それがふつうです。
マインドフルネスは、競争でも修行でもありません。
あなたのペースで、「今日、少しだけ呼吸に意識を向けられた」
その小さな一歩が、とても大切なのです。

*まとめ*

マインドフルネスはがんを治す治療法ではありませんが、心のケアとして取り入れることができます。
医師や臨床心理士に相談しながら取り入れると安心です。
がんとともに生きる日々の中で、どうか自分の心をいたわる時間を忘れないでくださいね。

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