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胃カメラと胃バリウムのちがい

2021/08/13

健康診断

上部消化管内視鏡(胃カメラ)と上部消化管X線(バリウム)のちがい

胃がん検診として推奨されている検査方法は上部消化管内視鏡(胃カメラ)上部消化管X線(バリウム)の2つの検査方法が推奨されています。
(「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン2014年度版」(国立がんセンター)による)

上部消化管内視鏡(胃カメラ)と上部消化管X線(バリウム)、どちらを受ければよいのか、それぞれの検査の長所、短所を理解して選択しましょう。

出典:http://canscreen.ncc.go.jp/guideline/igan.html

胃カメラと胃バリウム検査

  上部消化管内視鏡(胃カメラ) 上部消化管X線(バリウム)
長所
  • 咽頭、食道、胃、十二指腸の観察が可能
  • 粘膜表面の色調や凹凸などの変化を観察できる
  • 必要に応じて生検(組織検査)を行い、癌などの診断をつけることができる
  • バリウムではわからない逆流性食道炎の有無が判断できる
  • 胃全体の形がわかる
  • 胃下垂や胃の伸びやすさがわかる
  • 食道や胃の動き、食べ物の通る様子がわかる
  • 検査直後から食事ができる
短所
  • 前処置の咽頭麻酔によるショック
  • 穿孔、出血などの偶発症
  • オエッという咽頭反射
  • 検査中の腹部膨満感
  • 咽頭麻酔の効果がなくなるまで飲食ができない(約30分)
  • 誤嚥、排便遅延、穿孔、バリウムアレルギーなどの偶発症
  • 放射線被曝がある
  • 異常があった場合は改めて内視鏡検査を受ける必要がある
  • 食道や食道胃接合部などの観察しにくい場所では、病変がわかりにくい

一般的な集団健診では多くの受診者を低コストで検査できる上部消化管X線(バリウム)が主流ですが、個人でドックを申し込む方や検査を選択できる方は、より詳細な観察・診断が可能な上部消化管内視鏡(胃カメラ)を受けることをお勧めします。年齢やがんリスクの高低によって検査間隔を調節して受けるのもいいです。

胃が痛い、胸やけがする、おなかが張るなど何らかの腹部症状がある方は、まず内科または消化器科の外来を受診しましょう。医師の診察で上部消化管内視鏡(胃カメラ)が必要と判断された方は保険を適応して検査を受けられます。

便秘の方は、検査後のバリウム排泄に時間がかかり、腹痛や肛門痛、下血等を起こしますので胃内視鏡検査をおすすめします。

検査が苦手、不安、反射がつらいという方は、苦痛を軽減するような注射薬や経鼻内視鏡を準備しておりますので、ご安心ください。

胃ABC検診

「胃検査はしたいけど、バリウムも内視鏡もちょっと・・」と思っている方には、血液検査で胃がんになりやすいかどうかを調べる簡易検査があります。胃がん研究によると、胃がんのほとんどが、ピロリ菌とピロリ菌によって荒らされた胃粘膜(萎縮粘膜)に発生することがわかっています。胃・十二指腸潰瘍の主な原因と考えられているヘリコバクター・ピロリ菌の抗体価検査と胃粘膜萎縮(老化)マーカーのペプシノゲン検査とを組み合わせて、胃粘膜の状態を簡便に評価し、胃がんリスクをABCの3群に分類します。

「ABC検診」はあくまでも胃粘膜の萎縮の有無、ピロリ菌感染の有無=胃がんのリスクが高いかどうかを調べる検査であり、胃がんそのものを見つける検査ではありません。 胃がん発見には胃内視鏡検査による検査が必要です。

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